Published by itouya on 29 11月 2012
信州でおなじみ「ねこ」の話
冬の間、家で仕事や家事、そしてくつろぐときに愛用している防寒具があります。リュックサックのように肩ひもで背負う薄い綿入れ。
信州では飯田で着物の仕立てやリフォームをしている「工房布あーる」が作る「栄島屋ねこ」です。本当、子猫でもおんぶしているように、軽くて暖かくて、使い出すと手放せなくなります。これ、「亀の子」とも呼ぶ伝統的な防寒具ですね。信州では「ねこ」と呼んだ方が通りがいいのでしょうか。背中と腰が暖まってくれば安心、という理にかなったものです。(略)
このねこちゃんにはもちろん綿が入っているので、さらしの手ぬぐいよりも数段暖かい。表地は着物地の正絹だし、中は純粋な綿わた100%。きれいな仕立てで手触りもよく、使い心地は上々です。
袖がないから作業の邪魔にならないし、この上に羽織りでも上着でも着ればどんなに寒い日でもあったかヌクヌク。(略)
ひもの長さを簡単に調節できるので、フリーサイズで誰にでもフィットするのもいいところ。暖かくなりすぎたら、脇のひもをはずして引き抜けるのも便利です。わざわざ上に着ているものを脱がなくても着脱できるところがニクいでしょう?
読売新聞2012年11月28日夕刊〜平野恵理子の身辺雑貨「もう手放せない信州のねこ」〜より紹介しました