柏(かしわ)は、「炊(かし)ぐ葉」が語源とされる。炊ぐとは、米を蒸し上げること。できあがったご飯や餅を盛るのに、葉を用いた名残という。しかし大きな葉を持つ植物はほかにもあったわけで、食器に使えば何の葉でも総称して「かしわ」と呼んでいた。柏以外の葉でくるまれた「かしわ餅」が、実は各地に存在している。
 調べてみると、西日本ではサルトリイバラという木の葉で包む地方が多いようだ。(略)

読売新聞2011年5月6日夕刊〜言の花 食器に使う葉みな「かしわ」(校閲部 丹羽陽子氏による)〜より紹介しました