Published by itouya on 25 9月 2015
中秋の名月に供えるのは
あさって27日は旧暦の8月15日にあたり、「中秋の名月」だ。各地で月見を楽しむイベントが開催される。台風の影響で、天気予報では曇りや雨の地域もあり、この日の月見を楽しめない可能性もある。(略)
この日の観月は中国・唐から始まったとされる。日本ではサトイモを備えることから「芋名月」とも呼ぶ。「かつて月が食料を作るという信仰があった。だから旬の農産物を供えます」
また、月見は月の出を待つところから始めれば、色の変化などの驚きがあるという。「月を見て感じるものは人それぞれ。生き方や将来、親しい人への思い・・・・月との対話で深い思索に誘われます」と志賀さん(志賀勝さん)は話す。
日本の行事についての著書が多い文筆家の広田千悦子さんも「月待ち」を勧める。「かつてはお酒を飲んだりしながら待つものでした。立待月に寝待月。待つのが楽しいということが月の名にも表れています」。
広田さんに月見の準備を教えてもらった。ススキと共に飾る「十五夜花」は特定のものでなくてもいい。自然に生えているような草花をあしらって。団子も家庭で簡単に作れる。上新粉と熱湯を2対1の割合で混ぜてこね、15分ほど蒸らしてから丸める。甘みを加えないので汁物に入れてもいいし、あんなどを添えて食べても。ウサギに見立てて食紅で目をつけるのも楽しい。「行事にまつわる決まりごとは本来、多様なもの。由来さえ押さえれば、それぞれの楽しみ方でいい。団子はなくても、月を見上げるだけで気持ちが切り替わります」
毎日新聞2015年9月25日〜「月待ち」も楽しんで あさって中秋の名月(三輪晴美氏による)〜より紹介しました