(昨日からの続き)年中行事の度に催事を開いたり、季節にあった和菓子の品ぞろえを増やしたりする百貨店など大手流通の販促策の影響も大きい。三越日本橋本店では今年、桜もちやかしわもちが前年に比べて2ケタの伸びを示した。セブンイレブンは7月に関西伝統の土用もちを関東で販売するなど、消費者に知名度の低いぎょうじも販促に積極的に利用している。
 調査の漏れがないか、再度和菓子協会の藪さんに話を聞いた。「ここ数年、小中学校や幼稚園が和菓子教室を開くことが増えています」。年中行事の際に決まった和菓子を食べるようになった由来などを教える。「次代の和菓子ファンが育てばうれしいですね」「若者が年中行事を楽しみながら和菓子を食べていました」。

日本経済新聞2009年8月2日〜エコノ探偵団 若者の和菓子回帰なぜ(中村厚史氏による)〜より紹介しました