勉強や仕事で頭を使うと、無性に甘いものがほしくなるときがある。そんな時、和菓子をつまんでみてはどうだろう。
 和菓子に含まれる砂糖は、素早く消化されて脳のエネルギー源であるブドウ糖になるので、頭の疲れを癒すにはもってこいだ。ケーキやチョコレートなどに比べ、脂肪を気にせずに食べられるのもうれしい。(略)
 また、和菓子には、かしわ餅や月見団子のように、年中行事とのかかわりやいわれのあるものが多い。同僚との話題も広がり、職場のコミュニケーションが円滑になる。季節の草花をかたどった練りきりや涼しげな水ようかんなどは、目も喜ばせてくれる。(略)「和菓子の主原料である小豆は、優れた健康食品」と、「体の栄養」を強調するのは、「小豆でぐんぐん健康になる本」の著書もある北海道庁職員の加藤淳さんだ、小豆に含まれるポリフェノールの量は、赤ワインをしのぐ。ポリフェノールは、有害な活性酸素に対抗する抗酸化物質だ。加藤さんによると、「野菜などのポリフェノールは、ゆでるとほとんど失われてしまうが、ゆで小豆やあんこはかなり残る」という。ほかにもコレステロールを抑えるサポニンや、鉄分、カリウムなどのミネラル類、ビタミンB群など、実に様々な栄養が小さな粒の中に詰まっている。中でも食物繊維は、煮るとさらに増える。(略)

読売新聞2009年6月27日〜和食のススメ「和菓子で頭も癒される」(飯田祐子氏による)〜より紹介しました(一部省略しています)