6月16日に、お菓子を食べて厄よけ招福を願う行事「嘉祥(かじょう)」。由来は諸説あるが、江戸時代には宮中や幕府で盛んに行われていたという。明治に入ると廃れていったが、1979年に全国和菓子協会がこの日を「和菓子の日」と定めた。赤い色の小豆は悪いものを払う力があるとされ、京都などでは6月30日の「夏越(なごし)の祓(はら)え」に「水無月」を食べる習わしもある。
 東京・永田町の日枝神社では、16日(木)午後1時から「山王嘉祥祭」が開かれる。和菓子職人が神前で菓子を作って奉納する神事があり、一般の人も参列可能。これに合わせて、10日〜15日の午前10時から、慶大に「嘉祥祭菓子招待席」を設け、参拝者に和菓子と茶を振る舞う(各日300セット)。

朝日新聞2011年6月10日夕刊〜邪気払う「和菓子の日」〜より紹介しました