仙台銘菓として知られる「萩の月」を製造する菓子メーカー「菓匠三全」は5月4日、初めて大阪に出店し萩の月を販売する。東北地方限定で販売していたが、震災後、観光客の激減で、すでに都内の百貨店に期間限定の売場を設け、萩の月を販売している。(略)萩の月は、カスタードクリームをスポンジで包んだ和菓子で、普段は東北地方の直営店で取り扱っている。震災で、同社工場では水道や電気が止まり、生産を一時中断。現在は100種類近い商品のうち萩の月などの主力商品に絞って生産を再開しているが、10店舗が被災し休業しているほか、営業を再開した店舗でも買い物に来る観光客が激減しているという。
 同社からの相談を受けた伊勢丹新宿店は先月26日から臨時の売場を開設。その後、東京、神奈川、千葉の3都県の百貨店などに売場開設の動きが広まっている。全国の顧客から「またおいしい萩の月を作って」という激励が寄せられ、当初は延期も検討されたJR大阪三越伊勢丹店の開店も予定どおり決まった。地元でも、8月に開かれる「仙台七夕まつり」やチャリティーイベントに協賛するという。(略)

読売新聞2011年4月27日〜「萩の月」大阪でも販売〜より紹介しました