読売新聞に、岸朝子さんのメッセージ「東北の美味 活力に」が掲載されていました。
紹介します。

 宮城県石巻市には、私の父、宮城新昌(しんしょう)らの顕彰碑がありました。父は大正時代に垂下式というカキの養殖法を考え、海外への輸出も手がけました。関東大震災で被災してから全国を回って適地を探し、石巻市の万石浦などで養殖を広めたのです。私は東京育ちですが、夏には豊かな三陸の海によく出かけていました。それだけに、津波で被災した街の映像を見ると、涙が出ます。住んでいた親戚は無事でしたが、電話で話して泣いてしまいました。
 宮城のカキは生命力は強く、海外でも立派に育つといいます。東北は人も我慢強くて芯があって、同じ日本人として胸を張りたくなるほどです。風土に根ざした美味も数多くあります。
 みんなで東北の品を積極的に買って応援したいですね。おいしいものを食べると元気になるから。そして上を向いて、一緒に歩いていきましょう。

読売新聞2011年8月24日〜声援 復興をめざして〜より紹介しました